大正、昭和といくつもの困難を乗り越え、持ち前の明るさで活気づく福岡の街と人々。その街で、初代・原野勇は「宝月堂」という屋号の和菓子屋で餅菓子を中心に地域に親しまれるお菓子をつくってきました。
写真提供:福岡市
餅菓子づくりを受け継ぎ、和菓子職人として研鑽に励んだ2代目・原野勇二は、長崎のカステラ製法を学び、全国菓子工芸大品評会で優秀技能賞を受賞。1968年、屋号を「博多長崎屋」と改め、さらに銘菓「元寇防塁」や「鴻臚館の月」「高取物語」など福岡の歴史や街の魅力を表現した菓子を生み出します。
カステラをはじめとした焼き菓子、大福や団子など餅菓子の技と知恵を受け継いで、時代に合った新しい菓子を。地域と家族を想う3代目・東野丈は、長く愛されるやさしい菓子作りを目指し、2019年に関西での修業から戻り、店を継ぎました。
写真提供:福岡市